だれかのこと

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はさみ

美容室迷子を、卒業できるかもしれない。神話のクピド似のお兄さんがやっている、すてきなサロンを見つけた。クピドさんは、所作のひとつひとつが、なんだか洗練されている。大きな音や、雑な音は決してたてない。そ...
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風

暑さも少し和らいで、エアコンをつけずに過ごせる時間が多くなってきた。窓を開ける。いろんな音がする。懸命に鳴いている蝉、鳥のさえずり、ブブブブとせわしなく飛んでいる蜂。遠くで車やバイクが走っていて、ご近...
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マイナンバー

マイナンバーの更新にきた。番号を渡され、パイプ椅子にかけて待つ。簡易的に設置された待合と窓口は、なんだか不思議な感じ。この空間は、本当はなんのためのものなんだろうな。どうでもいいことを考えつつ、ぼーっ...
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夫の匂い

行きつけのバーがあるとかで、休日前夜になると、いそいそと出かけていく。馴染みの客と楽しんだあとは、結構な距離を歩いて、酔いをさましながら帰ってくる。これ、私の夫。帰宅時間はだいたい、深夜2時。それは、...
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歴史小説

歴史小説家になりたくてさ、昔、と彼は告白した。それぐらい、本を読むのは好きだしたくさん読んできた、ということだった。でも、と続ける。エッセイとか自己啓発本は、全然興味ないしむしろ嫌いなんだよね。お前の...
だれかのこと

色のことを考えていた。

他部署の先輩が、ピンク色の革ジャンを着ていた。めずらしい色だな、かわいいな、と思っていたら、彼の持っていたスマホのケースも、ビビッドなピンク色。ピンク色が好きなのか、とぼんやり思う。その先輩をよく知る...
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